どこからも出ない文句


2日続きの真夏日は免れたものの、蒸し暑さが加わり体感的には真夏日も同然の一日。いい日が続いたが、きょうを境に下り坂の予報だ。夕方からは雲行きがあやしい。


伊勢志摩サミットがあさってに迫った。ものものしい警戒態勢が連日報道されている。地元民は不自由な思いをしたり、観光事業者や漁業関係者の商売にも多大な支障が出ているようだ。地元だけでなく新幹線の主要駅のコインロッカーが使えなくなったり、高速道路が一時的に通行止めになったり・・・。




テレビに写しだされるインタビューは一様に「致し方ない事」。国の威信がかかった事業だから国民として当然のことだろう。いわゆる進歩的なメディアや文化人から、憲法を改正して緊急事態条項を明記し、国民を総動員して戦争への道筋づくり、その布石だなんて云い出す輩がいないかと注目している。さいわい、今のところ、いないようだ。なんだ、かんだ云っても、みんな自分の住んでいる国を愛しているのだ。どこからも、文句が出てないのだ。



不倫がバレて騒動を起こした乙武君に、瀬戸内寂聴さんが先日朝日新聞デジタル版に「乙武さんが生きのびるには・・」と題して一文を寄せていた。いいわく。「小説家になるしかないのでは。小説家は不倫をしようが、色好みの札付きになろうが、その恥を書き散らして金を稼いでもどこからも文句はでないよ」


自らの不倫を題材に作家デビューし、「子宮作家」とさえレッテルを貼られながらも文化勲章まで受賞した寂聴さんの云うことには説得力がある。どこからも、文句はでない。