近頃不可解なこと、ふたつ


朝から雲が主役の空模様。この秋一番の冷え込みとかで、寒々とした一日。米大統領選開票結果から一夜明けた。メディアは当然のことながら、まさかの結果となった米大統領選一色。確固たる政策も実績もないトランプを勝利に導いたのは、現状に不満を抱く人々の「怒り」を煽る巧妙な手法だった。


一言でいえば、「理」で攻めたクリントンが「情」のトランプに負けたということになる。これはまさに英国のEU離脱と同じ構図で、現状に嫌気がさして何気なく投票してしまって、反省しきりといった人が結構多いのではないだろうか。日本でいえば、変化を求めて民主党政権を選択したが、脆さを露呈し結局自民党政権に戻ったことに似ている構図だ。



メディア大方の見方は以上のようなことだと思うが、どう考えても不可解な点がある。情報技術の活用に関しては世界の最先端を行く米国ほどの国の世論調査がこんなにもあてにならないものかという点だ。


別件だが、もうひとつ不可解な点がある。先日、労働局が過労自殺の背景を調べるため電通強制捜査に入った。テレビでやっていた。ひらたくいえば、長時間労働が刑事事件に発展する、つまり警察ザタになったということだ。労働局にも家宅捜査権、逮捕権も持つ職員がいるのだ。もう、リタイヤーしたからいいようなものだが、頭を切り替えねばならないときがきたのだ。


ところで、霞が関の中央省庁では国会で大臣が答弁するときの答弁書つくりとか予算編成の時の財務省など、徹夜作業が続くと云われるが、彼等の時間管理はどうなっているのか?おそらく、そういう連中は非組合員とか、労働基準法の適用除外の扱いをしていると思うが、労働者であることには違いない。不可解だ。