ありがとう


青空は広がっても晩秋から初冬を感じさせる冷たい風が吹き荒れた。あすは金沢行きというのに北陸はどうも雪模様だ。街路樹のナンキンハゼも随分と葉を落とし、モミジもそろそろ落葉が始まりそうだ。ウォーキングコースで一番紅葉が美しいスポットはワイナリーの脇のモミジの並木道だ。いまが一番見頃だ。


その並木道の近くの雑木林にヤツデの花が咲いていた。つやのある厚手の20cm以上もあるような手のひら状の大きな葉だ。まさか、こんな所に自生しているとは思えない。きっと、開拓の人が育てていたのものの生き残りだろう。別名「天狗のうちわ」というそうだ。昔は魔物を追い払う力があるというから家の入口に植えたそうだ。




他の花がほとんど咲かない11月末から12月に花をつけるヤツデ。そう、思い出した。「季節の花めぐり」で聞いた話だ。小さな花が、その存在を虫にアピールするために集まってピンポン球のように丸くなっている。蜜を求めてヤツデに来るハエやアブにとってヤツデは貴重な冬越しのための栄養源。ヤツデにとってはライバルとなる花が少ないため、昆虫を独占できて確実に花粉を搬送できる。他の植物の盲点をついた、したたかな繁殖戦略なのだ。




勤労感謝の日、つい先だってまで米国の感謝祭(Thanksgiving Day、11月の第4木曜)を占領軍に押し付けられてできた祝日とばかり思っていた。ラジオの「今日は何の日」を聴いてわかった。                                       

日本にも戦前から米国と同じように収穫に感謝する「新嘗祭」(にいなめさい)があった。天皇が国民を代表して農作物の恵みに感謝する儀式だったという。占領軍から排除命令が出され表紙をかえてできたのが、勤労感謝の日ということらしい。


毎年、11月22日の「いい夫婦の日」23日の「勤労感謝の日」が来るたびに何年か前にメルマガで読んだこの簡単な一文が思い出され毎年日記に書き綴っている。日常の生活の中で「ありがとう」この一語ほど「いい夫婦の日」「勤労感謝の日」にふさわしい言葉はないと思う。


       身近な人に
         「ありがとう」

       いつものことに
         「ありがとう」

       ありがとうは決して

       言い過ぎることのない言葉です。


            ※ 明日から今週一杯お休み