越冬植物の知恵


きのうもきょうも氷点下の朝。各地で寒波が猛威をふるい続ける。それでも、風が穏やかなきょうは日差しに温もりが感じられる。明るい青空と日差しのぬくもりに誘われて、豊田・藤岡緑化センターの「季節の花めぐり」に参加した。寒の内にかかわらず、寒さに震えることもなく植物観察を満喫できることのありがたさが身にしみる。


緑化センターといえども、この冬の最中だ。咲いている花はロウバイくらいだ。ロウバイはこの日記では、今年になってすでにアップしているので割愛。春先に「まず先に咲く」からマンサクとのネーミングの、この花が一輪だけ咲いていた。たくさんある蕾は今にも咲き出しそうの気配だ。



冬を越すための植物の知恵を観察した。へぇ〜と感心したことをメモしてみた。写真は何でもないノギクだが、これにはすごい植物の知恵が隠されている。冬を乗り切るテクニックのひとつ「ロゼット」の状態なのだ。葉を放射状に地面にへばりつくように広げている。


寒風を避けながら日光をうまく受けているのだ。葉が重なり合っていない。137.5度の角度で次々に葉が出ている。この角度は「黄金角」と呼ばれるもので、360度を黄金分割した最も効率のいい角度なのだ。オオバコやタンポポが終生ロゼット葉だけで育っている。越年生のノギクなどは春になるとその中央から茎が伸びて、背が高くなり、花をつける。



冬の寒さや風と乾燥、そして気候の激しい移り変わりなどから春先に芽吹く自分を守るため「冬芽」には色々な工夫がなされている。毛で覆われたもの、べたべたした粘液で覆われているもの、芽鱗(うろこ)で覆われたものなどだ。写真のトチの木の冬芽が光っているのは、冬芽全体が粘液で覆われているからだ。 粘液で覆われている理由としては、乾燥などから冬芽の内部を守るためとか、虫などの食害を防ぐためと言われている。



毛で覆われた冬芽の代表がハクモクレンだ。緑化センターで撮ったものが失敗だったので、2年前地元で撮ったもので代用。大きいのが花芽で、側芽といって横からでている小さい芽が葉芽である。


先々週だったか、天皇ご一家でさえ「講書始の儀」で勉強された。熊さん八っあんだって、これくらい勉強したって罰当たりにならめぇ。