夫に云われて傷ついた一言


きのうのように薄雲に覆われた天気だが、風がないだけ過ごしやすい日となった。きょうは二十四節気の「穀雨」、暦の上では春最後の節気だ。次の節気は5月5日の「立夏」。そんなことを思うと、何と早いことか。季節の移ろい。遅い、遅いと、云っていた四つ池の桜も、もう名残の桜だ。


四つ池小公園の池に架かる木道脇のアヤメかカキツバタか、花が咲かないと見分けがつかないが・・・、その株を取り巻くように花筏(はないかだ)が、きょうは風もない穏やかな日和で休業状態だ。


花筏とは、先人の見事なネーミングだ。日本語の美しさだ。散った桜の花びらが水面に浮き、それらが連なって流れていく様子のことだ。その花びらの動きを筏(いかだ)に見立てた言葉といわれる。



10年ほど前の日経デジタル版に「なんでもランキング」が掲載されていた。書類を整理していたらその時の切り抜きが出てきた。「夫に云われて傷ついた一言」。

1. 君も太ったね    2. 体調が悪いのに「ごはんはないの?」

3.「家にいるんだからヒマだろ」   4.「片づけが下手だ」

5. 育児など手伝って欲しいといったら「仕事が忙しいんだ」



何でも言い合えると思った夫がたたいた軽口かもしれないが容姿のこととなると女はいたく傷つくだなぁ〜。いま、カミさん隣の部屋で一生懸命白髪染めをしている。「その年していまさら、髪を染めてどうする?」と言ってやろうと思ったが、やっぱり黙っとこ。


一方では、「地雷はあえて踏んでみるべし。大切なのは、その後の対応。」互いに言い返すなど思うことをぶつけた方が理解が深まる。  口をつぐみ沈黙の貝殻に閉じこもるのはよくないという意見もあるだろう。


コトと次第でこの辺の使い分け方、間のおき方は重ねた年輪がモノを言うだろう。その年輪も金婚式を迎えるほどになると、「口を開けば角が立つ。それなら、沈黙は金。」を決め込む夫婦が案外多いのでは・・・? 己がそうだからといって、他人までそうだと決め込むのは、ちと了見が狭いのでは・・・(と、影の声)。