プール事故身近なショッキング


九州北部では特別警報下での記録的大雨というのに、こちらでは真夏並みの炎天、梅雨の中休みだ。グラウンドゴルフに出かける前の早朝ウォーキング。青々と成長した稲田でサギが一休み。ひんやりとした空気の農道を黙々と歩く人。のどかな初夏の早朝の田園風景だ。


おととい4日の中日新聞朝刊社会面トップ。「プール事故市賠償へ 多治見飛び込み中3重傷」と大きな見出しだ。故郷多治見でこんなことがあったかと思いながら見出しだけで中は読まなかった。きょう、多治見の仲間のブログを見てびっくり。投稿者はガキの頃からの仲間。家は隣同士。小学校から大学まで同じ学校のIクンなのだ。以下はそのカキコの要約。


2年前のプール事故、中3の当事者は自分の二男(大学教授)の息子つまり孫。 当時、学校側の父兄に対する説明や、報道陣に対する市教育委員会の説明は、プールへの飛び込みは禁止されていたのに、孫が勝手に飛び込んで云々・・・で、真相を知らない方や報道に接した一般の方々は、横着坊主が、先生の目を盗んで・・・と思われたと思う。


孫の容態は脊椎損傷で数日間は目も開けず意識不明の寝たきりで、このまま植物人間になるかもと医師から宣告を受けた。当然息子夫婦や私たち夫婦は目の前が真っ暗だった。そのような中、死人に鞭打つような学校側や市教育委員会の今回の事件に対する偽りの説明と報道に怒りを覚えた。



真実は先日の新聞に書いてある通りで、最初の報道の直後から真実を知っているそばにいた生徒が自分の親や私の息子に事のいきさつを話し、やがて先生が飛び込みの指導をしていたとか、飛び込んだのは授業中のこととかが明らかになり、息子は早速教育委員会に報道の訂正と謝罪を求めたが一向にらちが明かず。


この事故の後、息子としてはせめて事故の真相を明らかにせねばと辣腕弁護士でなる美和君(多治見のブログ仲間。高校の同級生)のところに行き・・・・美和君と事務所の田中弁護士の多大な尽力により、真実が明らかとなって今回の記者会見へと結びつき・・・、美和君には本当に感謝している。



また、孫の容態は未だ後遺症に苦しみながらリハビリに専念している。当初心配したようにはならず、高校にも通っていてほっとしていると同時にこれが一番嬉しいことだ。市教育委員会に対し、息子がここまでやらなかったら、そして美和君たちの世話にならなかったら、今回の事故の真実は明らかにならなかったのではないかと思うと恐ろしい。


ざっとこんなカキコだった。上は霞が関の中央省庁にはじまり一地方の組織に至るまでの組織の隠ぺい体質で片付けてしまっては身も蓋もない話だ。隠ぺい体質を改善するといったレベルの話はクマさんの手におえない。この事件が数あるニュースのひとつではなく、身近なショッキングだったのだ。また、有能な弁護士が友人にいたことは不幸中の幸いだった。「友は宝」。奇しくも多治見の仲間の会は「宝友会」の名称だ。