「八月や六日九日十五日」


8月15日終戦記念日といえば、「真っ青な空、遠くに入道雲、街路樹からはセミしぐれ、ラジオから玉音放送」。左の写真にあるような暑さ。大体こんなシーンをイメージする。それにひきかえ、72年後のきょうはどんよりした曇り空から時折小雨がパラつく。エアコンなんていらない。予想最高気温が29度だ。


諸行無常。72年前はおろか去年の終戦記念日と比べてさえ、世の中大変な変わりようだ。去年の終戦記念日、開催中のリオ五輪の折り返し点の日。世の中沸き返っていた。それにひきかえ、今年の終戦記念日。トランプ米大統領北朝鮮の言葉の応酬は、字面を見るにつけて一触即発だ。飛び道具が上空を飛んで行くとなれば安閑としておれまい。



飛び道具が中四国地方の上空を通過するということで、迎撃ミサイルを4基配備したことをテレビでやっていた。熊さん八っあん的発想だが、敵にこちらの手の内を見せるようなことをしても大丈夫だろうか?敵はその迎撃ミサイルの性能はわかっているから、その裏をかくことはするだろう。迎撃兵器の配備について公表しなくても国民は「隠ぺい体質」と責めるようなことはしないだろう。


日米韓北の首脳は旧日本軍がなぜ負けたか、省みて欲しい。300数十万人以上の犠牲を払った末の教訓だ。一口でいえば「情緒や空気の支配」だ。「必勝の信念」「一億総火の玉」など空虚な文句が破局へ導いたのだ。



「八月や六日九日十五日」これ、立派な俳句だそうだ。この句につて、何を詠んでいるのかわからない。まさかそんな若者は、いるはずがないと信じたいが。と、けさの産経新聞産経抄」が野球評論家張本勲さんのエピソードを紹介し不安を募らせていた。


広島に住んでいて5歳のとき被爆し姉を亡くしている張本さん。その体験を講演などで積極的に話すようになったのは、約10年前からだ。どこに原爆が落ちたのか、どこの国と戦争をしていたのか知らない。という若い世代の声を耳にしたことからだという。「戦争」ことを自虐的捉えるのではなく、次世代への「糧」とするためにも語り継がねばならないと改めて思いかえすきょうの8月15日だ。