オオキツネノカミソリ


また台風が向かっているとかで蒸し暑い日が続く。早朝ウォーキングから帰宅途中、住宅街の中の空き地に椿の木の植え込みがあり、あずき色の実がピンポン玉くらいの大きさに育っていた。それも、何個もだ。カメラにおさめようと近づいたところ、すぐ横にサッカーボール大のスズメバチの巣があるのではないか。


巣に出入りするハタラキバチの写真を撮ろうと待ち構えていたところ、ハチが自分の周りを周回し始めたので、これはハチからの警告と察して、大事になる前に引き上げた。                            



ハチでさえ、襲う前に警告を発するというのに、きのうの北海道上空を西から東へ、無警告で通過して行った弾道ミサイルは「人」のやることか!安保法制に声高に反対した人たちには、今こそ、「北」の挑発行為にどう対処すべきかを、具体的に論じてもらいたいものだ。



きょう8月30日の誕生日の花は「キツネノカミソリ」とラジオ深夜便。1週間前の中日新聞豊田版「豊田の自然から 里山だより」欄にも稲武町大栗山の「オオキツネノカミソリ」は今が見頃と紹介されていた。4年前にこの山を訪れた。
稲武の道の駅「どんぐりの里」から茶臼山方面へ約10分。路側帯に駐車。登山口から歩くこと600m約20分。


 
2013年8月22日のクマさんの日記からその一部を引用。間伐材を杖に息絶え絶え。突然、ケヤキの大木が林立する山腹にうすいオレンジ色のじゅうたんを敷き詰めたような光景が目に飛び込んでくる。木漏れ日の光の帯がまぶしい。


そもそもこのオオキツネノカミソリと云う花はヒガンバナ科ヒガンバナ属の花でヒガンバナにそっくりだ。花弁の色はヒガンバナが濃いオレンジ色、こちらは薄いオレンジ色。両者とも扱い方によっては有毒。キツネの出るような薄暗い場所に咲き、葉がカミソリに似ていることからのネーミング。この大栗山は国内最大級の自生地と云われている。


キツネノカミソリオオキツネノカミソリの違いは、基本種は前者、後者は変種で花の大きさの違い。読んで字のごとく、後者は花がビッグだそうだ。


山腹の避難小屋の前に案内板がある。こんな記述だ。「今から120年ほど前、稲橋(稲武)の八幡神社を建設するとき、諏訪大社からいただいたケヤキ130本を大栗山の一画に植えた。それがケヤキの森となった。大栗山一帯には、大勢の木地師が住みつきオオキツネノカミソリを薬草として栽培していた。木地師たちが移住した後にもケヤキの森の中にオオキツネノカミソリはひっそりと生き続け、きれいな花を咲かせている。」


このオオキツネノカミソリ、毎年8月中旬過ぎになると写真入りで新聞の地方版に載る。色、形が特別美しいものでもないのにもてはやされるのはどういうわけだろう? 同種ながらヒガンバナほどポピュラーでなく希少性、しかも自生群生している。大栗山が国内最大級の自生地。 名前が大仰で、どんな花が咲くか見てみたくなる。そんなところだろう。