入院生活あれこれ


「肺が真っ白じゃ」肺のレントゲンを見ての先生の診断だった。16日の夜になって、咳がどうにも収まらないので市民病院の救急外来に飛び込んだ。偶然にも、10年来心臓病の主治医をしてもらっている先生が当直医で有無を言わせず肺炎で入院となった次第だ。


良い病院、良い医師とのめぐりあわせが運で決まらないようにする仕組みが必要。これは理想だけれど、現実には運で決まったり、運を呼び込むために患者自身の積極性が大いに左右するものだ。メイちゃんパパさんが神の手を持った兵庫県医大の先生にめぐりあっているのがいい例だ。人間、死に際まで「運」と「運を呼び込む自助努力」につきまとわされていると思うと・・・・。



16日から26日まで11日間入院した。今BSで再放送中の朝の連ドラ「花子とアン」のヒロイン花子の腹心の友蓮子の亭主は「九州の石炭王」だ。クマさんは入院後前半の6日間「みよしの咳痰(せきたん)王」状態だった。咳と痰で夜もほとんど眠ることができず、地獄の苦しみだった。


24時間抗生剤の点滴が6日間続いている間は、何をする気力もなくただぼぉ〜としているだけの状態だった。携帯電話の充電をするヒマはいくらでもあるのに、それを忘れてしまっている。ボケの一端を垣間見た気がする。人間、きょう用(教養)があって、きょう行く(教育)ところがあってこそ、緊張感を保ち生活のメリハリができるのだ。



24時間点滴から解放された後の5日間は、人生でこんな贅沢な極上の寛ぎの時間があってもいいのかと心配になるような極楽生活だった。シャバでは、このところ記録づくめの寒波。清少納言が「枕草子」で「冬はつとめて、雪の降りたるは、言うべきにもあらず」と千年余りを経た昔も今も、この季節の早朝の風情は変わりないようだ。


病室の窓越しに見えるそんな冬景色を尻目に、24時間一定の室温に保たれた部屋で持ち込んだCDで好きな音楽を聴きながらのコーヒーと読書。まさに至福のときだ。見舞いに来てくれる人との談笑もまた癒しの時間だ。退院して自宅に戻る。自室から出てトイレに行く時の寒さが身にこたえる。



かくして、退院はしたが先生から釘を刺された。肺炎により心臓、肝臓の機能に影響が出た。退院時には、それらの機能が70〜80%快復しているだけ。自宅療養で100%快復できるので退院とした。とのことだ。まだ病人の身だ。きのうの地元選出県議の後援会の京都下賀茂神社初詣ツアー、きょうの多治見の仲間の新年会いずれもキャンセルした。


ボランティアの仕事は月末に仕事が集中している。病人であることを自覚してボチボチやるとしよう。入院中、見舞いに来ていただいた方にはこの場を借りてお礼申し上げます。