地におちたマスメディアの権力


最低気温が氷点下3度ときのうより一段と冷え込んだけさ、病み上がりに気を遣ってグラウンドゴルフも休むことにした。きのうのラジオ深夜便によると、きのう7日の誕生日の花はタンポポとのことだ。何年か前の「季節の花めぐり」の際、先生から聞いたことを思い出した。


いま、この地で見かけるタンポポは全部外来種のもの。在来種を見かけることはめったにない。在来種は3月頃から開花を始める。外来種は生命力が強く一年中花を咲かせる。タンポポは季節感のない花になってしまっている。上の写真も12月に撮ったものだ。外来種と在来種の見分け方を教材からアップしてみた。(下の写真)



今週の月曜、佐賀県自衛隊のヘリコプターが住宅に墜落した。このときのマスメディアの報道ぶりを見てつくづく思った。今に始まったことではなく、この数年というもの、マスメディアがプロ集団を抱えているとといっても、事件、事故、災害の際の速報性、迫真性はSNSには勝てない。「視聴者から提供」の画像、映像を使っている。


「メディアは第4の権力」といわれて久しい。そして、立法・行政・司法の三権に並ぶほどの権力を持っているのだ。ワイドショーが連日騒げば、無責任な為政者が「ヒーロー、ヒロイン」になる。逆に、テレビが「怪しい」といえば、内閣の支持率を大幅に下げさせる。平成になって30年、政争の仕掛け役になってきたマスメディアこそ第4どころか「第1の権力」だったのだ。



平成が終わろうとしている今、そんなマスメディアに受難の時代が訪れている。新聞は部数を、テレビは視聴率を落とし続けている。新聞のデジタル版もカネを払わなければ読めない時代になった。メディアの顔色を窺わざるを得なかった政治家の中にトランプ大統領のように「挑戦的」な姿勢に転じる者が出てきた背景には、SNSの存在が大きい。



「権力の監視役」とうそぶいてきたマスメディアが、今やネット民に監視される側へと転換させられたのだ。戦後すぐ、「昔陸軍、今総評(日本労働組合総評議会)」と労働争議や政治闘争で先頭に立って闘ってきて、泣く子も黙る存在だった現在の「連合」の前身組織である「総評」を思い出させる。


これまで「報道の自由」「言論・表現の自由」をほしいままにしてきたマスメディアは、機動性においてSNSには勝てず、国民がSNSという発言手段を得て、メディアが一方向に世論を持って行こうとしてもできない時代になってきた。この先どういう方向に進むか専門家でないからわからない。マスメディアが「第1の権力」の座から落ちたことだけはまちがいない。