満月夜桜/ぐるっと一周四つ池


♪ 菜の花畠に入日薄れ/ 見渡す山の端/ 霞ふかし・・・唱歌「朧月夜(おぼろづきよ)」の一節だ。菜の花の時期、西の空に夕日が沈むころ、空は茜色、わが家からから見下ろす一面の黄色い菜の花と満開の桜。          


「菜の花や 月は東に 日は西に」と蕪村が詠んだように、同時に見えるはずの月と太陽だが、月が見当たらない。蕪村の世界を写真で表現するのは難しい。暗くなれば月はわかるが、太陽は隠れてしまう。 


3月31日はブルームーンだった。青い月なんてないのにどうしてこんなネーミング?ネットで調べた。本来満月は月に1回だが、まれにある月に2回の満月。2015年以来ブルームーンはなかった。今年は1月2日と31日。3月2日と31日。この後2020年までない。青い月なんてめったにないから「極めてまれなこと」をブルームーンという例えがあることかららしい。


まれにあるブルームーンと夜桜は20時頃撮った。安物のカメラで近くの桜と遥か遠くの月をうまく撮るのは難しい。夕陽と菜の花とブルームーンと夜桜を一緒に撮ることは「極めてまれなこと」どころか「絶対できないこと」だ。




本来なら4月の声を聞いて、桜をはじめとするさまざまな花が咲き、自然界の彩がにわかに豊かになるのだが、今年はどういうわけか、1週間ほどペースが早いようだ。3月中に桜が開花し、4月に入るやいなやいっきに見頃となり華やかになった野山の景色だ。


桜の開花から1週間目の週末は天気も穏やかで絶好のお花見日和だった。テレビに写し出される桜の木の下での酒盛りだけが、花見かと錯覚を起こしそうなメディアの扱いに思える。視聴者、購読者に伝えるには、そうした「絵」がもっとも効果的なんだろうなぁ。




リタイヤーして10年以上も経ったクマさんにとっての花見は、花の名所行くだけが能じゃない。自宅のデッキでコーヒーをすすりながら四つ池の桜を眺めるのも、ウォーキングの道すがら沿道の桜をながめるのも”じじばばの花見”としてふさわしいのでは・・・。そこで、先週1週間の近郊近在での花見をまとめてみた。きょうはそのうちの「ぐるっと一周四つ池」


四つ池は一周約500mある。その東岸の南端の上に我が家がある。一番上の菜の花畠の写真は、我が家から南西の方角をとらえた景色だ。夜桜の下の写真は四つ池の西岸から東岸のわが家の方角をとらえたものだ。一番下の写真は四つ池の北岸から南岸の桜並木の方角をとらえたものだ。四つ池は、まさに日常生活に潤いをもたらすオアシスだ。