中日新聞のセンス


初夏の陽気になった。レギュラーメンバーのウォーキングは休みのため普段行かないコースでのウォーキング。すり鉢状の舟ヶ峪池を取り巻く林の縁(ふち)を歩く。林縁の地を這うように普段見かけない草花にお目にかかれる。名前がわかるのはスイカズラくらいだ。



花から実に進行中のものやら、アリが割り込んで来たり生き物たちの営みが手に取るようにわかる。10年前だったら図鑑やネットで調べる根気があったが、今は写真が撮れるだけで満足。きのう届いたPR誌に「香りがしみ込む花の酒」が特集され、キンモクセイ、バラと並んでスイカズラが載っていた。


日本で生まれた花のリキュールの代表が忍冬(すいかずら)酒。家康が好んだ健康長寿の酒だったそうだ。冬でも緑の葉を茂らせることから忍冬と呼ばれるようになったそうだ。



今週のハイライトは木曜日に集約された。米朝首脳会談の開催日と場所が決まったことと衆参両院の予算委員会で元首相秘書官を参考人招致したことだろう。きのう金曜の中日朝刊の一面の扱いは中日新聞のセンスの無さを露呈した。素人のクマさんでさえ、そう感じたのだから業界内ではきっと嘲笑ものだったのではないだろか。


一面トップは「特区面会 加計だけ」と大見出し。「来月12日 米朝会談」はその横だ。首相秘書官が民間事業者に3回会ったとか地方自治体職員に面会した記憶がないとかあるとかが、核・ミサイル危機や拉致問題よりも重要であるとはどうしても思えない。スポーツ面でドラゴンズ優先の記事の扱いとはわけがちがう。



米朝会談の決定は、くせ者同士の両首脳がよくぞ、ここまでこぎつけたとさえ感じる。開催地シンガポールのシンボルはマーライオンブリュッセルの小便小僧、コペンハーゲンの人魚姫と並んで「世界三大がっかり」のひとつだ。三つとも見た。写真にもおさめた。マーライオンは決して「がっかり」でない。がっかりで終わらぬことを願いたい。