老いてからの三つの心がけ


青空になって日が差し込んだかと思うと、突然真っ黒な雪雲が全天を覆って肌を刺すような冷たい風が吹き出す典型的な冬の天気の一日。三好丘丘陵地の稜線上にある大根畑で切り干し大根の乾燥作業が始まった。この地域の冬の風物詩だ。上空には黒い雲が低く垂れこんでいる。寒風の吹きさらしの中で、太い大根が機械にかけられて細く長く切り刻まれている。それが、畑の中にある長さ数十mの金網の上に運ばれ干されている。この作業が始まると、からっ風吹く本格的な冬の到来だ.


何気なく古い日記を開き、4年前のきょうはどんなことを書いていたかを見てみた。永六輔氏の「庭説法」という本から引用して「老いてからの三つの心がけ」をカキコしていた。カキコしたことはすっかり忘れていた。その内容とは次の通り。


老いてからの三つの心がけ。

1.異性に関心を持ち続ける。
   心のときめきが若さを呼ぶ。  身だしなみに心がけるようになる。

2.歩くこと。
   季節の移ろいを感じる。 人に出会って話がはずむ。

3.続けてすることを持つ。
   すぐにあきらめない、続けてできるように工夫をする。


4年前に”ありがたいお言葉”と思ってわざわざカキコしただろう。いま思えば、日常何気なくやっていることではないか。人間の潜在意識というものは、あのときの言葉、あのとき読んだ本からと特定できるものではなく、本を読んだり見聞したことが積み重なって、その人の意識として作られるものではないだろうか? 4年前カキコしたことを忘れていても、意識の底には堆積していたのだろう。