漬物の神様を祀った神社


猛暑と台風の8月もやっと最終週になった。月が押し迫っても、きょうもまた猛暑日だ。それでも、この時期になると、夜明け前のウォーキングに出かけると秋の気配を身をもって感じる。丘陵の尾根筋のまだ朝露の乾かない路傍にびっしりと花をつける露草だ。そして、その草むらでは虫の音が賑やかだ。




八百万(やおよろず)の神とはよくいったもので、漬物の神様を祀った神社が名古屋近郊にあり、毎年8月21日に漬物祭りが行われているそうだ。今年も大変な人出だったそうだ。金曜だったか、土曜だったか忘れたが、ラジオ深夜便に引き続いて「マイ朝だより」という番組がある。その中の「ふるさとだより」で名古屋のレポーターがレポートしていた。写真と補足分はネットで調べた。



その神社はあま市の萱津(かやつ)神社。名鉄名古屋本線須ケ口駅徒歩15分。車だと東名阪甚目寺北インター下りる。あま市は昔海岸に面しており、土地の人々は日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の途中に参拝したと伝えられるこの神社にウリ・ナスや海から取れた藻塩を社殿の傍らに置いたカメに入れてお供えした。それが、程よい塩漬けになり、不思議なその味を万病を治すお守りにした。これが、漬物の始まりと伝えられている。


毎年8月21日に行われる香乃物祭(漬物祭)は漬物発祥の神を称え漬物文化の興隆を祈るお祭り。全国の漬物業者が集まる。何故この日なのか定かではないそうだ。ただ、漬込む野菜の収穫期や塩の生産と大きく係わりを持ち、自然の恵みに合ったこの時期に祭りが行われてきたものと考えられるとのことだ。



境内に萱津会館があり、その中に漬物ミュージアムが併設されているそうだ。レポートでも、ネットでもあまり詳しく出てない。「百聞は一見に如かず」行った方が早いようだ。来年の老人会の日帰り研修旅行にもってこいだと思う。隣接地清洲キリンビールの工場見学と試飲、それに萱津神社参拝と漬物ミュージアム。漬物の神様を祀った神社なんておもしろい。灯台下暗しだ。