遅い稲刈り


予報通り夜中の雨、夜明けの青空だ。ウォーキング中にはやや強めの北風が心地よい。ウチの垣根の遅咲きの山茶花もようやく二輪、三輪と咲き始めた。10月も余すところあと3日。あしたからは、もう年賀状の発売だ。それを、思うと山茶花が咲き出しても決しておかしくない季節だ。


いまごろ、稲刈りをしている方がおかしいのだろう。ウォーキング途上の田園地帯は、稲刈りはもうすっかり終わっている。地域で休耕田を借りてもち米をつくっている。きょうは小学校の5年生約70人が先生に引率されて稲刈りの日。地域の役員に聞くと、フォローしてくれる農協の関連会社が一般の稲刈りが一段落するまで来てくれないから、きょうになってしまったとのことだ。これもTPPの影響か?農協改革の影響か? シビァーになった。農協も。



鎌を握るのが初めて、勿論稲を触るのも初めての子どもが9割。一生米を食べて行く間に一度は経験させてやるのもいいことだ。と先生や応援の母親たち。こんな光景にウォーキングの道すがらに出くわすと子供の頃を思い出す。田植えや稲刈りの農繁期になると農家の子どもは学校を休んでも「農繁休暇」で欠席にならなかった。羨ましかった。


野山の木々が色づき始め、日和も安定したこの時期。行楽に農作業に適した時期だ。子どもたちは嬉々として稲刈りに精を出している。周囲を見渡すと草木は徐々に枯れはじめている。これが、夕暮ともなれば心細く侘しさも募る。天高く、抜けるような秋の空もいいが、清少納言のいう「秋は夕暮」もまたよし。ウォーキング中の道草でこんな思いをめぐらせていた。


去年欧州鉄道旅行したときに駅の近くのホテルだったパリとベルリン以外のミラノ、ウィーン、ストックホルムでは駅からホテルまでタクシーを利用した。セダンのタクシーでは客4人と4個のスーツケースは乗れない。ミニバンタイプのタクシーでないと乗れない。


これらの都市は国際的な都市だけあって駅のタクシー乗り場には必ずいて、そんなに待たずに利用出来た。訪日外国人観光客2千万人をめざしている日本でも、どうしてミニバンタイプのタクシーを導入する機運が起こらないだろうかと疑問に思っていた矢先、きのうの新聞に載っていた。



新聞の報道によるとトヨタは車高の高いミニバン型のタクシーを2017年度中に発売するという。LPGエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車(HV)となる。ミニバンは車高が高いので天井も高く、ドアの開口部も大きくなる。


ミニバンなら体の大きい外国人や、車椅子や大きなスーツケースを収容する場合でもスペースに余裕があり対応しやすい。日産のミニバン型タクシーはすでにニューヨークのタクシーに採用され年末にはロンドンタクシーにも採用されるそうだ。東京も、これでやっと国際都市の仲間入りか。