フライトオブドリームあれこれ

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あすの水曜日が地域のいきいきクラブ(老人クラブ)の日帰り研修旅行のため、きょう火曜日に水曜日の前倒しカキコとした。上空の気圧の谷や湿った空気の影響で朝から雷やら雷雨と不安定な天候だ。みよし北部地区のグラウンドゴルフ大会もなんとか競技はできたが、雨のため閉会式は中止となった。

 

あすの研修旅行はセントレアのフライトオブドリームズ(FOD)と半田・酒の文化館の見学。FODは昨年10月にオープンしたばかり。売りはボーイング787初号機の展示とシアトルの雑貨・食品のショッピンング街。どうせ、見学するならある程度予備知識を持って…と思い、興味のあることを調べてみた。

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こうした施設に展示される飛行機は、大抵退役したものが普通だ。小牧の「あいち航空ミュージアム」ではYS11。各務原の「かかみがはら航空宇宙科学博物館」は旧陸軍の「飛燕」といったように。FODに現役機が展示されるというには、何か理由があるはずと思い調べてみた。

 

あった。理由はふたつ。最新の技術の粋を結集したB787をANAは初号機から3機購入の契約をした。納入される時期には量産型のB787が完成し、機体の重量が軽いものになっていた。ANAは運航コストが高くつくため契約した3機の受け取りを拒否した。2009年のことだ。その2年後に量産型で初の営業運航をしている。機体の重量の重い機材を購入するものが現れるはずがなかった。乗員の習熟運航などに使っていたようだ。

 

もうひとつの理由。日本がとりわけ、セントレアがB787の製造に貢献している。世界最高水準の技術を結集させるため、機体の70%近くを海外メーカーを含めた約70社に開発させる国際共同事業だった。日本は機体の約30%を受け持った。三菱重工主翼川崎重工が胴体、東レ炭素繊維の供給といったように。これらの工場は愛知・岐阜に集積している。ボーイング社の貨物機ドリームリフターがセントレアに定期的にやってきて、部品を運んでいる。(冒頭の写真)

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ことほどさように、愛知県は自動車産業に次ぐ次世代成長産業として航空宇宙産業を位置づけ、さらに飛躍させるために一昨年小牧に「あいち航空ミュージアム」、昨年には岐阜・各務原に「かかみがはら航空宇宙科学博物館」がリニューアルオープンしている。国産ジェット機MRJもやっと設計変更機が6月完成のメドが立ち、来年からやっと納入開始ができそうだという。

 

愛知県は航空・宇宙産業としては、全国区で誇れるが航空旅客の取り扱いの面で見ると、セントレアはローカル空港の域を脱しきれない。2005年愛知万博の年にオープンした。昨年2018年は旅客数が万博需要のあった2005年を上回った1235万人で過去最高だったと新聞にも載った。

 

2018年の全国の空港旅客数を見てみよう。1位羽田8700万 2位成田4300万 3位関西2900万 4位福岡2500万 5位新千歳2300万 6位那覇2100万 7位大阪1600万 全国8番目のセントレアは1250万。福岡の半分だ。

 

製造業は強いが観光業が弱い愛知をこれまでの数字が如実に物語っている。欧米路線、LCCが少ないのが致命的だろう。9月にはLCC専用の第2ターミナルがオープンするという。期待しよう。