林住期

mikawakinta632008-09-21

昨日の秋晴れはどこへやら、朝からどんより午後からは時折激しい雷雨に見舞われるうっとおしい天気。


先日、カミさんが五木寛之の「林住期」という本を借りてきて読んでいた。読んだらどうかと薦められたが、まだ「臨終の時期」ではないとダ洒落で聞き流していた。きょうの朝刊にその本の広告が出ていた。


それによると、古代インドでは生涯を四つの時期(四住期)に分けて考えていた。「林住期」というのは、四住期の内三番目の時期で人生百年で考えたら50〜75歳くらいまでの期間。社会人としての務めを終えた後のもっとも輝かしい「第三の人生」のことらしい。この本を読むとその生き方のヒントを与えてくれるらしい。


ある大学の先生が新聞にこんなことを書いていたことを思い出した。「林住期」は趣味や習い事で生活を楽しむことをイメージしがちだが、それは四つ目の時期、死に方について考える「遊行期」の過ごし方である。三つ目の「林住期」は社会貢献に主力を置き、趣味や習い事は従たるものとすべきである。


社会人の生活は定年というゴールが決まっているから計画が立てやすい。しかし、生涯設計となるといくつまで生きられるか皆目見当がつかない。五木先生や大学の先生のおっしゃることは理想論だろう。現実には社会人としての務めが終わったら、「林住期」「遊行期」関係なくやりたいことを出来る内にやっておく、つまり肉体的にも精神的にも金銭的にも身の丈に合った生き方ををめざすのが普通の人の生き方ではないだろうか。



<今日の一枚>   彼岸花   福谷、境川の堤防   9月21日

きのう20日は彼岸の入り。福谷地内の境川の土手。生い茂った雑草の中、ムクゲの木が1本ポツンと立って白い花が遠目にも鮮やかだ。その対岸に彼岸花が燃えるように赤い。夏の花と秋の花が、白い花と赤い花が草むらの中でのコントラスト。(残念ながらムクゲ彼岸花がひとつのフレームの中に入らない)