欧州ターミナル駅


朝からいい日に恵まれた。みよし市の総合体育大会のグラウンドゴルフ部門の大会の日だ。295人の参加者。平均年齢76歳。最高齢86歳。さしずめマスターズグラウンドゴルフの感だ。


いま中日新聞の夕刊に「テツ道のすゝめ」と題する鉄道紀行でもあり、エッセイでもある読み物が連載されている。作者は名古屋出身の旅行作家野田隆氏。とくにドイツを中心とした欧州と日本の鉄道旅行紀行を得意としているとのことだ。今週の「欧州ターミナル駅」と「欧州の国際列車」は、ちょうど1年前に欧州鉄道旅行をしたばかりで大変興味深く読ませてもらった。きょうの日記では別の切り口で再度欧州鉄道旅行を楽しむとするか。



欧州のターミナル駅は映画やテレビドラマにも登場することがあるように旅情を感じさせる独特の雰囲気がある。ローマのテルミニ、パリのリヨン駅、同北駅などは行き止まりの櫛形ホームがずらりと並んでいる。そして天井の高い大きなドームで覆われている。大阪の南海難波駅だとか阪急梅田駅を大型にしたようなものだ。パリリヨン駅などは阪急梅田駅位の広さのものが3面ある。


欧州のターミナル駅は改札口のない駅が主流なので、ホームへの出入りは自由だ。ただ、パリ北駅からユーロスターでロンドンへ行く時には空港と同様にパスポートと荷物の検査を受けなければホームに出られない。ホームへの出入りが自由だけに不愉快な思いをした。パリリヨン駅で列車に乗り込むまで物乞いにつきまとわれた。



団体ツアーのローマで自由行動の時間があった。真っ先にローマテルミニに行った。カミさんは駅の中のスーパーでお土産さがし、自分は出入り自由のホームをうろつくこと小一時間。これだけで旅情に浸れる。停車中の列車を眺め、とくに車体に掲げられている行き先表示板にパリリヨンとかミュンヘンとかミラノ、ベェネッチアなんて見るとロマンを感じたりした。


欧州ターミナル駅での出会い別れの情景は映画のワンシーンでも見ているかのような錯覚にとらわれことすらある。一番上の写真は5年前にパリからロンドンに行ったときのパリ北駅での光景だ。写真右下の日付の上あたりに熱い抱擁を交わすカップルがいる。別に狙ったわけではない。ターミナルを撮ったら入っていただけ。それほどこういう情景がざらにあるということだ。



ターミナル駅、通過駅にかかわらず欧州の鉄道駅は立派な建物が多い。オランダのアムステルダム駅、イタリアのミラノ駅、ベルギーのアントワープ駅いずれも歴史的な建物ばかりだ。写真のアントワープ駅人口50万人の都市で駅の1日の利用人員が31千人。ローカル駅だ。ホテルが駅前だったので、朝6時頃に3層式のホームまで行ったが、どの層も人っ子ひとりもなし。駅としての機能と建物がどう考えてもアンバランスだ。


アンバランスといえば、重厚な建物の多い欧州の鉄道駅にしては駅の風格とはアンバランスなモダンな駅舎のベルリン中央駅だ。2006年のサッカーW杯の時に建て替えられたそうだ。                             


こうやって思い出に浸っていると、もう一度行ってみたくなる。が、心配がひとつある。体力だ。欧州の鉄道駅はプラットホームがないところがある。重いスーツケースを線路レベルから列車に持ち上げて乗り込むことは、体力がないとできない。去年の鉄道旅行の時に2度ほどそんなことで苦労した。ヒマはあっても金と体力がないクマさん。さぁ、どうする?