震災報道あれこれ


朝はちょっと冷え込んだが、日中は穏やかな晴天。朝と日中で10度くらいの温度差があったようだ。過ごしやすい陽気に誘われて今年になって初めて豊田・藤岡の県緑化センターの季節の花めぐりに参加した。天気がいい上に新緑が美しい。このしあわせ感、熊本で避難生活を送る人々には申し訳ない気になる。


葉が新しく出た春がもっとも美しい赤い葉色のノムラモミジ。カエデの新緑と互いに引き立てあって見事なコントラストを演出している。見る者を惹きつけてやまない。



震災関連ニュースは少々過熱気味の気がする。避難所の中までレポーターが入ってインタビューしているが、報道各社それぞれが入り込んだら被災者はたまったもんではないだろうか? 不運にも亡くなられた方の生前の生活ぶりなどもテレビで流しているが、そんなプライバシーまで立ち入る必要があるだろうか?


震災報道にそんな疑問がもたれる一方、ネットで新聞のデジタル版を読むと大きくは報道されない、声なき声とも云える小さな記事の中にキラリと光るものもある。以下はきょうの産経デジタル版に出ていた2本の記事。



震度6弱を記録した大分県別府市立命館アジア太平洋大学のインド人留学生アリさん(20)。地震の時アルバイト先のホテルでは、宿泊客の安全を守るためため、丁寧に対応する従業員や、普段は受付業務をしない社長がフロントに立つ姿を目にした。


「自分の命を守りたいとおもっているはずなのに、まずお客を優先している日本人に感動した」アリさんは、戦争で焼け野原となった日本が、復興を成し遂げた理由を調べたいと来日したが、今回の経験でその答えを見つけたと感じた。「日本は逆境に負けない国だ。どんな問題があっても、自分より他人を優先する日本人の民族性なんだ」



もう1本の記事。被災地での輸送支援に当たっている在日米海兵隊オスプレイの活動を、複数の日本メディアが批判的に報じたことに、被災者から怒りの声があがった。「政治利用」や「パフォーマンス」などと断じる記事こそ、イデオロギーを背景とした政治利用でないかという憤りだ。


オスプレイは、これまで普天間基地への配備時など執拗な批判にさらされてきた。救援活動での活躍は、主力ヘリより速度は2倍、航続距離は4倍、積載量3倍というのに、ことさらオスプレイの危険性を強調してきた一部メディアにとっては露骨な反対運動のアピールは、逆に被災者や関係者の怒りや失望を買うだけではないか。という被災者のからの批判の声を載せていた。