改元に思う

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名古屋に桜の開花宣言をもたらした暖かな朝だったが、お昼前から北西の風が強くなり花冷えも予想されるきょうの天気だ。その北西の風をまともにうける、ここ三好丘四つ池周囲の桜は開花寸前の”陣痛”の最中といったところだろう。

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あと10日もすれば、新しい元号が発表される。30年前の昭和から平成に変わったときの経験から云えば、元号が変わっても国民生活はなんら変化がなかったような気がする。元号が変わる渦中にいて、客観的に観察する余裕もなければ、物理的にも困難な事だと思う。

 

だが、30年も経過して心の余裕が出て来ると、振り返ってみて客観的に捉え、漠然とした心理的な世相みたいなものが浮かんで来る。昭和から平成だけでなく、明治から時系列に追ってみた。

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革命なしで民権政治に移行し、都(みやこ)の位置まで変わった慶応から明治への改元近現代史の中で人々の生活や世相にもっとも大きな影響を与えただろう。明治から大正は乃木大将の自刃がはっきり時代を画する雰囲気があり、明らかに一時代が終わったという虚無感があったような気がする。

 

大正から昭和への改元大正デモクラシーと享楽的な文化、米騒動労働争議が激化するなど社会的な矛盾が深まって、昭和に引きずって行った感がある。昭和から平成の改元。バブルがはじけた90年代に入り、昭和の下り坂を誰もが実感した。昭和の終わりとともに何かが終わって違う段階に行ったという気分になった気がする。

 

かって飢饉・災害や疫病が流行ったりすると、為政者は元号を変えて人の心を一新することをやってきたという。元号の国民に及ぼす心理的影響は大きいだろう。やっぱり、時代は変わると思う。雰囲気が。この5月の改元で。期待しよう。