仕事と会社に誇り


夜明けの時刻には全天雲に覆われ、日本海側と同様こちらも久しぶりの雨と期待したが、何が、何が・・・。時の経つとともに灼熱の太陽だ。丘陵地の畑の中に背丈は2mくらいで、ハイビスカスのような鮮やかな赤、いかにも”夏”っぽい花だ。モミジアオイだ。葉がモミジのような形であることからのネーミングらしい。


きのうの中日新聞「くらし歳時記」はカラスウリの花を取り上げていた。いわく「夜中に咲いて朝にはしぼんでしまうので、秋に朱色になる実は知っていても、花は見たことがない、という方も多いでしょう。」クマさんは幸せだ。夏になると毎朝のようにウォーキング中に見ているのだ。早起きは三文の徳。


カラスウリが実をつけるためには、蛾に見つけてもらい、受粉を手伝ってもらわなければなりません。夜の暗闇の中でも目立つように、と考えた形なのでしょうか」



きょうの中日新聞29面社会面に労働問題の切り口とすると考えさせられる二つの記事が載っていた。ひとつは、ピザハットのアルバイト男子学生が、廃棄するピザ生地をのばして顔に覆った様子を撮影した写真を、投稿サイト「ツィッター」に掲載したことが発覚した件。


もうひとつは、全日空が来春から客室乗務員をすべて正社員にするという記事だ。この二つの記事の根にあるものは、従業員が自分の仕事と所属する会社にいかに誇りを持つかということに尽きると思う。コンビニ店員がアイスクリームのケースの中に入って寝そべっている写真や、ファストフード店の店員が冷蔵庫の中に入っている写真が投稿されるなどこの種の不祥事が後を絶たないようだ。


時間を切り売りして金を稼がせてくれるところならどこでもいい。という若者に仕事や勤め先に誇りなどあるはずがない。誇りの欠如がそういうことをさせているのではないだろうか。会社の制服やバッジに誇りを持っていたら、道端の立小便などそう簡単にできるものではない。


全日空の客室乗務員の正社員化も、コスト削減だけでは国際競争に勝ち残れないとして社員の待遇改善によるサービス向上に乗り出した。つまり、待遇改善により仕事と会社に誇りを持たせることがサービス向上につながるというねらいだろう。