柔らかい心

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名古屋へ出張麻雀。27度の夏日だったようだが、ビルの中の麻雀荘は季節の移ろいなんてまったく関係ない鉄火場そのものだ。 

 

 四つ池の桜が一斉に散る姿は他の植物にはない美しさがあった。そして葉桜となり風薫るこの時期、大変地味ではあるが興味を惹く営みがある。ウォーキング中にも観察できる。緑の葉がまだ柔らかい時期に葉の付け根の辺りに、丸い小さな「ぽっち」が2つついている。(上の写真)この「ぽっち」は蜜腺(みつせん)と言い、そこから蜜が出る。、

 

何のための蜜腺か?蜜の味でアリをおびき寄せるためなのだ。葉が柔らかい間は毛虫などに食べられるのを防ぐためにアリのエサになる孵化したばかりの毛虫や蛾の卵を一掃してもらうのだ。アリは蜜をもらうと同時に葉についている昆虫の卵や毛虫なども巣に持ち帰る。桜にとっての害虫をアリが退治してくれるというわけで桜にもアリにも、オイシイ話だ。

 

葉が硬くなれば蛾による食害も少なくなるので、蜜も出さなくなるという。以上は緑化センターでの「季節の花めぐり」で指導員の先生から聞いた話だ。

 

 「鉄は熱いうちに叩け」「葉は柔らかい内に害虫を駆除せよ」「初夏五月柔らかな風、風薫る」

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「やわらかい」といえば相田みつをのこんな文章を思い出した。

            やわらかいこころ

 木の芽がのびるのは  やわらかいから  若葉がひろがるのは  やわらかいから

 かすかな風にも  竹がそよぐのは  竹がやわらかいから

 年をとって困るのは  足腰ばかりではなくて  頭が固くなることです  心が固くなることです

 やわらかいこころを  持ちたいものです  いつまでも心の若さを  保つために・・・

柔らかい心を持ちたいばっかりに「桜の葉の蜜腺」から「相田みつを」まで随分無理して話を飛躍させたきょうの日記。